Universal Offerについて


-診断を待たずに、誰もが「当たり前」に
支援を受けられる学校へ-

 今回のSEND改革の柱となる「ユニバーサル・オファー」は、特別な支援が必要な子どもたちを主流の教育から切り離すのではなく、0歳から25歳までのすべての子どもが地域社会の中で共に学び、成長できる「一つのインクルーシブな教育システム」を確立するための基盤です。

これまで、多くの子どもたちが適切な支援を受けるために、何年もかかる正式な診断や複雑な書類手続きを待たなければなりませんでした。しかし、新しい制度では「診断の有無」にかかわらず、学校や保育現場が最初から高い専門性を備え、子どもの発達の多様性を「当たり前のこと」として受け入れる体制を整えます。

具体的には、以下のような実効性のある対策が講じられます。

  • SEND教育充実のための投資(16億ポンド):
     2026年-2027年から3年間で16億ポンドを投資。複雑な手続きを介さず、学校の予算に直接資金を投入することで、現場が迅速に支援環境を整えられるようにします。
  • 「 Inclusion Strategyインクルージョン戦略)」の公表義務:
     すべての学校に対し、学習の障壁をどう取り除くかを記した Inclusion Strategyインクルージョン戦略)を毎年公表することを法的に義務付けます。これにより、保護者は各校の対応状況を透明性をもって確認できるようになります。これは、現在のSEN Information Reportsを作成する義務に代わるものです。
  • 全スタッフへの全国的なSEND研修:
     3年間で2億ポンド以上を投じ、教員だけでなくすべての教育スタッフがエビデンスに基づいた最新の支援技術を習得できる環境を作ります。
  • Inclusive design guidanceの作成:
     地方自治体および各機関がその施設を活用してインクルージョンを支援できるようにするためのガイダンスが作成されます。SENDのある子どもおよび若者のニーズに各機関がどのように対応するか、神経多様性、障害、またはその他のSENを有する子どもに対するアクセシビリティを各機関がどのように改善できるかに焦点を当てたものです。これには、神経多様性に配慮した「センサリールーム」や、落ち着いて過ごせる「ブレイクアウトルーム」の設置を標準化するためのガイドラインなども含まれます。
  • Ofsted(教育監査局)による厳格な評価:
     学校の監査項目にインクルージョンの実施状況を組み込み、どれだけSENDに関する障壁を取り除いているかを厳しくチェックします。