White Paper2026におけるSEND制度・体制の主な変更点

このページでは、White Paper2026 のうちSEND改革文書で示されたSEND支援制度・体制における主要な変更点について解説しています。

[主な改革点]

White PaperのSEND改革文書には、大きな変更点として主に以下の点について発表しています。主要な点を表にまとめました。各項目の詳細は別ページで解説しています。

      改革変更点     変更点の詳細
普通校(Mainstream settings)での支援の充実すべての子どもに対し、高品質でインクルーシブな指導を行う「強力なユニバーサル・オファー」の提供が期待されます 。
SEN Supprtからの支援構造の変化;
支援のレイヤー(Layers of support)
従来のSEN Supprt→EHCPの流れから、ユニバーサル・オファーに加え、「Targeted」「Targeted Plus」「Specialist」の3つの支援層に支援構造が変化します。これらは順番に進むものではなく、ニーズに応じて柔軟に移行が可能なように設計されます 。
個別支援計画(Individual Support Plans: ISP)作成の法的義務化すべての学校(公立保育園等を含む)とカレッジは、支援の層に関わらず、SENDが特定されたすべての子どもに対しISPを作成することが法的義務となります 。
インクルージョン・ベース(Inclusion bases)の設置Inclusion Basesとは、mainstream schoolの中に設けられる専用スペースであり、SENDの子どもがTarget型の介入や支援を受けたり、自分の状態を整える(regulate)ための時間を過ごしたりしながら、教育にアクセスできることを目的としています。つまり、地域の学校に籍を置きながら専門的な支援を受けることを可能にします 。
専門支援パッケージ(Specialist Provision Packages: SPP)の開発通常の学校(mainstream settings)が通常提供できる範囲を超える、最も複雑なニーズを持つ子どもや若者のための支援システムです。
このパッケージは、子どもや家族との協議のもと、教育・医療・ケアの専門家からなる独立したパネルによって今後作成されます。
また、これらはエビデンスに基づいて作成され、全国一律で提供されるため、どこに住んでいても同じ高い水準の支援を受けることが可能になります。これにより、地域による支援格差、いわゆるpostcode lotteryを解消することを目指しています
EHCP(教育・保健・ケア計画)
システムの維持と今後の運用
変更
EHCPは存続されますが、その範囲は「より複雑なニーズをもつ」子どもたちが対象になる予定です。
新しいEHCPは上記の全国一律のSPPに基づくものとなり、支援の地域格差の解消を目指しています。
既存のEHCP保持者は、新制度の基盤が整う2030年から順次移行が始まります 。また、2030年から即座に切り替わるのではなく、対象の児・若者のPrimary⇒Secondaryといった節目となる教育段階の際に新アセスメントが適応されます。
特別支援学校・代替教育(Special settings / AP)の拡大受け入れ枠が拡大される予定です。

SENDに関する苦情や調停に関する
体制の見直しと変更
SEND裁判・調停に関する事項
・学校の苦情処理システムが更新され、学校から独立した第三者のSEND専門家を含むパネルが審議します 。
裁判の前段階の調停プロセス等も改善され、控訴などの法的手続きに踏み切ることなく解決を目指す予定です 。
・複雑なニーズに対する法的権利は継続され、Tribunal(裁判所)は引き続きEHCPやアセスメントを必要とする子どもたちの「安全網」として機能します。しかし、保護者による学校・カレッジ選択の制限やSEND裁判所がEHCプランに特定の学校またはカレッジを指定するよう命じる権限の廃止などの一部変更の可能性があります。
説明責任Ofsted(教育水準局)が、適切な支援が行われているか、高い期待が維持されているかを検査します 。自治体等が期待される基準を満たさない場合は、政府が介入・支援を行います 。